入って最初の2年は、何も考えずにがむしゃらにやりました。電気工事ができませんでしたから、とにかく経験を積むしかなくて。僕が入ったときから大きい工事現場があったので、そこで「こういう流れで仕事を進めていくよ」という流れを覚えました。手を動かす現場仕事がメインだったのは、その1〜2年目ですね。
その時期の中でも、いまでも一番印象に残っているのは、入社して半年くらいで入った、カフェの新築現場です。電気図面がなくて、設計さんや大工さん、他の業者さんと話しながら作業を進めていきました。人が入らなければいけないところ以外は、ほぼ一人でやっていることもあって。「やってみ」任せていただいた現場だったんです。そんなに経験がない中で聞きながらやってはいましたが、一人で作業しながら「こういう状況ではどう繋ぐのか」と実践の中で流れを掴めた。勉強するには一番良かったのかなと思います。
その経験は、いまにも繋がっています。隣で作業されていた従業員の方とのお付き合いが、そこから続いているんです。会社としては長い付き合いのお客様ですが、僕個人としては初めてのお付き合いで。最近も、工場の機械の金属部分を触ったときに電気が来る、ちょっと危ないという連絡をいただいて見に行きました。
大きな仕事に限らず、感謝されるのはやっぱり嬉しいもので。電球が切れたから来てほしいという依頼で交換に行って、終わったときに「ありがとう」と言われたときも、寄り添えている気がしました。キュービクルの高圧ケーブルがパンクしたときは、たまたま在庫があったので即対応できて、お客様の不安を解消できた。自分で現場を確認して、見積もりを出して、予定を調整して、施工して、最後にお客様から言葉をもらう。この流れが一番やりがいを感じます。
もちろん、繁忙期で即時対応が叶わず、お客様を待たせてしまうこともあります。それでも「サビデンキが良いから」と待っていただける。些細なことでもちゃんと対応してきたからこそだと思うので、信頼関係が大事なんだと感じました。
だからといって、関係を続けるうえで心がけていることが特別あるわけではないんです。車の部品を売る営業をやっていたので、そこはあんまり考えたことがない。ただ、コミュニケーションが取れていないと、後々クレームになったときに揉めたりするはずで。だからなるべくそうならないように。密に取りすぎても駄目で、いい距離感でいられるのがいい。慣れ合いにならないこと、お客様との距離が近すぎないこと。それが一番気をつけていることです。